ムーラン・ルージュ
MOULIN ROUGE (01・米)
ゆあん♪
(監・脚・製作)バズ・ラーマン (脚)グレイグ・ピアース (製)マーティン・ブラウン フレッド・バロン
(主)ニコール・キッドマン ユアン・マクレガー ジョン・レグイザモ ジム・ブロードベント リチャード・ロスクボロウ
始めの数分間のめちゃくちゃなテンポにはどうなる事やらと心配しましたが、中盤からは入り込めて楽しめました。
豪華絢爛な中のシンプルな愛に涙。「愛は酸素」だそうです。そやね〜(*^^*)
ニコールの肌の白さは眩しかったなぁ・・ゆあん♪の歯は汚かったらしいが;;可愛いので許して。【ユナイテッド・シネマ】

ムーンライト・マイル
MOONLIGHT MILE (02・米)
(監・脚・製作)ブラッド・シルバーリング
(主)ジェイク・ギレンホール ダスティン・ホフマン スーザン・サランドン エレン・ポンペオ ホリー・ハンター
そばにいる人を悲しませたくないから・・と、つく嘘。でも、そんな嘘に、どれだけ真心が込められる物だろうか?
この作品の主人公も、そんな嘘(正確に言えば、半分は言いそびれてた”言わない嘘”)に疲れ、本当は憎まれたくないからだ、と告白する。
うだうだ煮え切らない彼だけど、自分には嘘はつけないよね。同情は悪い事ではないと思う。けれどそこに潜む物によっては、そんな物はいらないとも思う。
彼女の両親の悲しみ・・自分の愛する子供はいつでも誰かに愛される存在であって欲しかった、そしてそれが当然だとも思っていたのかもしれない。
でもそんな誰にでもイイ立場な人間なんているはずはないよ。たまたまうまくいかなかった、それだけ・・。誰とでもうまくやろうとする父親にも限界があった様に。
だけど、そんな一見マイナスな事実をプラスに受け止めてやれる・・それが愛情かも?とも思える。
ドニー君(ジェイクの事)好演。スーザン・皿うどんの性格は一番共感出来たなぁ。
でも、みんな結局物分り良くて・・それならそんなに悩む必要があったの?と、ちょっと物足りなさも。
亡くなってから皆に語られる存在のダイアナ・・関係ないけど、”故元プリンセス・ダイアナ”を連想してしまった。【ユナイテッド・シネマ】

向かいの窓
LA FINESTRA DI FRONTE / FACING WINDOW (03・伊=英=トルコ=ポルトガル)
(監・脚)フェルザン・オズペテク (脚)ジャンニ・ラモリ
(主)ジョヴァンナ・メッツォジョルノ マッシモ・ジロッティ ラウル・ボヴァ フィリッポ・ニグロ
地味映画推進委員会の瞳さんからオススメ頂いた本作(有難う!)粗筋を聞いただけだとラブ・サスペンスみたいな、ちょっと恐い系恋愛モノかなぁ?
とか思ったけど、蓋を開けてみて驚いた・・と言うか、これは想像していた恐い系恋愛モノよりも自分には痛くて苦しくて血圧が上がりそうな内容だったわ・・(笑)
と言うのも、恋愛とかサスペンスと言うよりも、女性の自立を描いた物語だったから・・しかも主人公のカノジョのとあるたった一言のセリフから
その立場が自分ととても似ているのかもと思えたりもして、しかし自分はいい加減そう言う問題とはケリをつけなきゃならないし、
世界の美しさをどうあっても感じられる自分でいたい所まで自力コントロールして来た(つもり)な訳で、(注:不倫とかそう言う方向の問題ではなくね・笑)
でもそこへカノジョが再度復習問題を抱えてきたもんだから(笑)共感とか言うより(カノジョには美貌と才能があった為か・汗)改めて画面の中に
ないないずくしな最悪の自分を見てしまってるみたいで、もうどうすりゃいいのよこの私〜夢は夜ひらく〜♪(自分の主題歌ですか)と、再び自分の
現実の痛みを思い出した次第・・でも、鑑賞してから数日経ったし、しかもセサミンお試し版まで服んだし、で、今はもう元気復活したけどね。
そもそもプライベートな泣き言(?)をネット上に事細かにダラダラ書くのはあまりシュミではなく・・(そう言う事に触れ過ぎたと感じた感想は
削除してるつもりだけどたまにポロッとあったりして)でもこの作品に関しては、気持ちの説明するのにそこを避けては通れないなぁ・・とか感じてしまって。
(ポロッとあるものは大抵意味不明で幸い・笑)・・と言う訳で、つまりは、主人公のカノジョ、がんばれ〜!_(T▽T)ノ彡☆←とっくの昔に脳天気。
一主婦としてのカノジョの日常には素直に共感する物が多かったけれどね。(つい悪態ついてしまったりな所とか・・爆)
老人の過去については、もうちょっと知りたい気持ちと、あの手紙だけで充分な気持ちとで揺れ動く・・ついでに体育会系を取るか、文科系を取るかで揺れ動く?!
今もうここに居ない人でも何かを残してくれている・・だから今もここに居る・・そんな言葉も淋し過ぎて・・それが涙なしで自分に言い聞かせられる様になれば
つもり、でなく、本当に強くて堂々とした人間になれるのかも・・?それは理想だけど・・生きてるうちにちょっとでも実感出来ると幸せだろうなあ。
その時に、この作品を再見したら、痛みを越えた何かを感じ取れそうな気がするし・・な〜んて、しぶとく生きて堂々とボケたりして・・(汗) 【DVD】

昔みたい
SEEMS LIKE OLD TIMES / NEIL SIMON'S SEEMS LIKE OLD TIMES (80・米)
 
 
(監)ジェイ・サンドリッチ (脚)ニール・サイモン
(主)ゴールディ・ホーン チェヴィー・チェイス チャールズ・グローディン ロバート・ギローム ハロルド・グールド ジョージ・グリザード
 
銃で脅され銀行強盗の片棒を担がされた売れない作家ニック。指名手配された彼は、別れた妻の再婚先に転がり込む。
大好きな「ファール・プレイ」のコンビのコメディ。だからかどうか、冒頭、オマージュっぽいシーンが。
公開は80年だけど、もろ70年代を引きずった感覚。撮影は70年代だろうから当たり前か。そんな境い目に郷愁も。(笑)
今回も軽いノリ・・だったけど、似たような事を繰り返す主人公の行動がありきたりでちょっと飽きちゃった。
「ファール・・」ほど面白くなかったな。ゴールディはチャーミングだし、別れた元夫がどうしようもないヤツでも
つい心配で面倒みてしまう性格・・ってのもよく解るんだけど、現夫がちょっと気の毒。さっさと自首してくれ〜!って思ったよ。
コテコテのお笑いは懐かしくていいんだけど、チェビーのズッコケ(死語)はちょっとワザとらしかったなあ。いや、これもコテコテのうちか!?(笑)
これ見た後、「ファール・プレイ」が見たくなった。あれもコテコテだけど(笑)ダドリーがとっても可愛いのよ〜♪(←主人公コンビ差し置いて;;)【ビデオ】

ムカデ人間
THE HUMAN CENTIPEDE (FIRST SEQUENCE) (09・オランダ=英)
 
(監・脚・製作)トム・シックス (製作)イローナ・シックス
(主)ディーター・ラーザー アシュリー・C・ウィリアムズ アシュリン・イェニー 北村昭博
ヨーロッパを旅行中のリンジーとジェニー。ドイツのある森で車がパンクしてしまった二人は、ようやく見つけた一軒家に助けを求めるが・・
誰もが健全で気持ちのいいGWをお過ごしの頃・・・・・コレを見ました。( ̄∇ ̄;
ムカデ人間って言っても、「氷上でくねくね漂ってる漬物色のなにか」・・の事じゃないからね〜 わかってるとは思うけど〜
・・それぞれの△△と口を繋ぎ合わせた人間の事です!( ̄‥ ̄)
いやぁ・・ 可愛い女の子二人組がベッドに括られるまで、わかってはいても、緊張したわ〜。
きっと女の子達も早いうちから、「この人見るからに怪しい;;」って思っただろうけど・・背に腹はかえられん状況やったしねえ;;
しかし、最初に捕まったあのデブい人って、恥ずかしい恰好で捕まった挙句の、まさかの速攻用済み!とは・・早くも容赦ない展開よ!
で、日本人がいるって聞いてたけど、目立つポジション(言葉のまんま;;)だったのね。
お陰で、ガラの悪い日本語を沢山聞く羽目に。
ヨーロッパの人からしたら、意味わからん言葉なので怪しさ増して良かったのかもしれんけど。
んで、やっぱり○○○よ〜・・。実はそれが一番気にかかってた。( ̄∇ ̄;いや、心配してもどうしようもないけど。
日本人の「ごめん!」の言葉が悲惨やら可笑しいやら。 でも、あんまり深く想像しない方がいいね・・
・・って言ってるはしから又想像してウッ(@×@;)となったわ。  何も考えてはならぬ・・。(;´д`)
キ○ガ○博士ハイターって、神経質でナルだったね〜。部屋はきちんとお片付けされててとってもステキ!
・・だったけど、悪臭対策もちゃんとしてたのかしら?(いかん・・どうしてもまだ○○○が頭から離れん)
彼が突然キレるのは恐怖だったけど、TPOに合わせたファッションでポーズ取るのは可笑しかった。
あの、手術プロセスの説明イラストもどこかユーモラス。てか、ちょっとほのぼのしてるし。( ̄∇ ̄;
ムカデ人間完成した時なんて、これ以上ない偉業を成し遂げたかの様な自画自賛〜恍惚ぶり。(笑)
ただのキ○ガ○博士でなく、正真正銘のヘ○タイ博士、って事かしら?(格が上?)
そして・・ これ、どう終わるつもりなんだろう?って心配してたら・・すぐにエンドロールになってしまった。
しかも、「これは三部作です」のお知らせが〜。 三部作て・・( ̄∇ ̄;
2には、ハイター博士をコエる博士が登場するらしい???
少し映った予告では、確かに、ハイター博士より全然肥えてたみたいだけど!
でも、多分、1話完結なんだろうな?  ああ、あの真ん中の女の子がぁ〜気になる〜・・(T◇T)  【DVD】

ムカデ人間2
THE HUMAN CENTIPEDE II (FULL SEQUENCE) (11・オランダ=英)
 
(監・脚・製作)トム・シックス (製作)イローナ・シックス
(主)ローレンス・R・ハーヴィー アシュリン・イェニー マディ・ブラック ドミニク・ボレリ
ロンドンの地下駐車場の警備室。
映画「ムカデ人間」に見入る警備員マーティンは、自分も実際にムカデ人間を作ってみたいと言う衝動にかられていた。

えっ・・前のって映画だったの?  ・・って思わされるとちょっとシラケるなぁ〜。
だって、あの真ん中の女の子の事を思いながら、テンション上がった所での、続けての「2」だったもんでさ〜。
しかも、今回は博士じゃなかった。警備員だった。・・にしても、フツ〜さ皆無。
ハイター博士とはまた違ったタイプで・・あっちがまず「恐い」なら、こっちは最初から最後まで衝撃的に「キモい」・・;;( ̄∇ ̄;
その余りのキモさ&残酷さ故、海外では上映禁止続出だったそう。
日本では劇場公開あったけど、モノクロだからギリ、セーフって感じ?
でも・・まあね・・なんと言うか・・ 今回の見たら、前作がスタイリッシュ、でもおとなしめ・・に感じてしまった。
前のなら、ネタ的に「見てん〜」とか言えるけど、これはね〜・・ちょっと・・オトモダチ無くすレベルかもしれん。( ̄∇ ̄;
なんでかって・・説明しづらいなぁ(笑) とにかくキモさ暴走〜・・この主人公キャラ凄すぎ・・;;
襲う場面もやたら多くて・・まあ、数が一気に4倍になっちゃってるから仕方ないんだろうけど・・って、なんでいきなり4倍?
ムカデの足の数ってそうなの?(未確認;;)で、多い分、血も肉も雨も泥も泣きも呻きも△△もぐっちゃぐちゃ〜;;
主人公のお家での色々は結構面白かったんだけどね。
うるさい母親やら、階上のマッチョとの絡みや、彼の生い立ちを匂わせるアレコレとか、
不気味な中に一抹の切なさなんかもあってさ。(ほんまかいな)
で、やっぱアレだね・・○○○だね・・( ̄∇ ̄; そこにムカデ人間いる限り、○○○の心配が消える事はないわ・・。
今回は、面白がって下剤なんか注射しちゃって・・繋ぎ目の隙間から溢れだすゆるい○○○・・うへぇ〜〜;;
そんなぐちゃぐちゃは、もういいかな・・。 ・・何も考えてはならぬ・・な思いでお腹いっぱい。
あ、お腹いっぱいって言葉から、又○○○を想像してしまった!(死)
前のも充分ヘ○タイだったけど、あれはあれで、博士には信念があったよね〜?(笑)
けどね・・今回のはねぇ・・ヘン○イ加減に、あんまりユーモアや美しさがないと言うか、ただただキモい。
あ、子供見た時の彼の反応はちょっと笑えたけど、それと、安直なホチキスにもちょっと笑ったけど( ̄∇ ̄;
・・と言うか、ヘン○イに何を求めてるんだ>自分・・これが正真正銘のヘ○タイってモンかもしれないのに!
と、とにかく、何のこだわりも医学的知識もTPOもなく、ただ、やみくもに襲って切って繋げた!だけなので、
繋がれた人間も殆どがすぐに死んでしまって・・ ヘン○イの階級はともかく;;
この人、ただハイター博士のマネッコなだけで、オリジナリティーのない模倣犯なんだもん〜シケるわ〜。
一番後ろの人にあんな事したのも謎キモよ〜。(あ、ここだけは彼のオリジナル?・・汗)
なので、一番前の人が反撃した時には、思わずガッツポーズ!で、更なる反撃を期待!
・・したんだけどね・・。 ・・その後・・・・・あれっ? もしもーし・・あの〜・・・
お元気ですか?そして今でも・・勤務を続けていらっしゃいますか?
・・て、全ては**ってか?・・あの反撃で、自分がムカデ化して満足ってか?そこに悦びが?!マジすか?!
目的は、ムカデでもなく、勿論○○○でもなく、結局(ピー音・・聞かないでネ)ってか?
・・・・・・・。  今ここに、キング・オブ・ヘン○○の称号を差し上げます・・・・。
・・って、そう言えばそもそもコイツ、なんで最初からフツーに働けてるんだよ?!
サボってホラー映画見てんじゃないよ〜なんか、終わったら急激にムカついてきた〜!(笑)
コイツの姿が頭にこびりついて離れんし〜;;(キングと認めたとたんコイツ呼ばわり・・笑)
今回は予告編はなかったわ。「3」はまだ出来てないのかな?今回の主人公が強烈だったから、それを越えるのって難しそう〜;;
なんだかんだ言って、「3」も出来たら絶対見るだろうな。 ・・・絶対、て・・・・( ̄∇ ̄;   【DVD】

麦の穂をゆらす風
THE WIND THAT SHAKES THE BARLEY (06・英=アイルランド=独=伊=スペイン)
(監)ケン・ローチ (脚)ポール・ラヴァティ
(主)キリアン・マーフィー ポードリック・ディレニー リーアム・カニンガム オーラ・フィッツジェラルド メアリー・リオドン メアリー・マーフィー ローレンス・バリー
毎回、戦争映画が封切られる度に、観ようかやめようか結構迷うんです。両方の言い分に公平に耳を傾けようとしても、ハタから(庶民から)見る分には
判り得ない隠された所がどうも疑わしかったり、どうしても相容れない人々の姿・・権力や確執に神経が磨り減って、ただ悲しさと一緒に疑問が残るばかり・・
な気がしてね。歴史の詳細を1から10まで知り得ていない・・ってのもあるしねぇ・・それはまあ私の勉強如何による物なのでしょうが。(汗)でも今回は、
ケン・ローチが描くアイルランド紛争・・。ケンローですよ・・ケンロー・・(健老・・オイオイ)私にはある事情により、なるべく見逃したくないケンロー映画。
しかも主演があの変な・・いやいや、個性的な面立ちのキリアン♪(笑)・・って事で、何とか重い腰をあげて劇場へ。
・・が、( ̄□ ̄;ガーン!すごい人・・!韓流フェアみたいに並んでる〜!ケンローってそんなに有名なの?(いや有名ですが)そんなにみんな
アイルランド戦争に興味があったの?・・なんでいつもガラガラな劇場なのにこんなに人がいるのぉー?(←どちらも大きなお世話)・・って思ったら、
なんでも某新聞1面全部使って宣伝すごくしてあったみたいですね〜。カンヌでパルムドールも獲ってたらしいし・・知らなかったのは私だけかいっ!
・・って話ですよ・・(汗)・・と言う訳で、満席の為、私は補助イスで鑑賞するハメに。(トホホ)
で、物語に入り込むのに最初少々時間がかかったんだけど、始まってみれば、グイグイと引っ張っていく展開に、イスの堅さもなんのその・・
と引き込まれていきましたよ。実は、最初から権力主義の暴力シーンがあったもんだから、そんな物ばかり見せられる戦争映画はイヤだ・・とか
ちょっと思ったし(^^;物語の結末もアイルランド独立のあたりだと勝手に思っていたので、実際はそれからが物語の核であった事にちょっとの驚きと
沢山の興味を持って見入ってしまった・・!アイルランドの若者達の真っ直ぐな心や律儀さ・・兄弟愛・・そんな、素晴らしさ故に
引き下がる事など出来ない信念〜勇気が、内戦のはらむ身近すぎる悲惨さと同時に
真正面からひしひしと胸に迫って来て、
今更ながらケンローの確かな力(説得力)に圧倒されてしまいました。兄弟の選んだ其々の道・・どちらが正しいのか、いや、どちらが誰の為に、
何の為に正しいのか、ずっと考えてしまった。命は誰の為に、何の為に正しくあるべきか・・。ただ涙・・で答えるしか出来ないのは情けないけれど・・。
ところで、馴れ馴れしくケンローとか呼んでるけど、私のケンロー・スクリーン初体験は、あの『大地と自由』。
・・が、自分の勉強不足の為に撃沈・・(汗)以来、それの再見も目指し、又少しでも理解を深めようと、彼の作品にはずっと注目してる次第。
今回の作品は本当に興味深く、しかもとてもスンナリ鑑賞出来たので、そう言う意味でもずっと心に残るだろうなぁ・・と思う。 【シネテリエ天神】

息子の部屋
LA STANZA DEL FIGLIO (01・伊)
(監・脚・製作)ナンニ・モレッティ (脚)リンダ・フェリ ハイドラン・シュリーフ (製作)アンジェロ・バルバガッロ
(主)ナンニ・モレッティ ラウラ・モランテ ジャスミン・トリンカ ジュゼッペ・サンフェリーチェ
淡々とした、息苦しい程のリアリティの中で、其々の繊細な感情の移ろいが、辛く静かな涙を誘う。しかし、生きていくとはこう言う事なのだろうな・・。
辛い中、ふと冒頭の1シーンを思い出し救いを感じる。人は誰でも癒され、解放された魂でいたいよね?【ユナイテッド・シネマ】

息子のまなざし
LE FILS (02・ベルギー=仏)
(監・製作・脚)ジャン=ピエール リュック・ダルテンヌ (製作)デニス・フレイド
(主)オリヴィエ・グルメ モルガン・マリンヌ イザベラ・スパール レミー・ルノー
何も情報を入れずに観た方がいいよ、と聞いていたので、その通りに内容には”さら”な状態で鑑賞。
【なので、以下、まだ観てない方は鑑賞後に読んでね。ネタバレもアリ!】
最初は、なんでオヤヂばかりウロウロ追ってるんだろう、しかも後ろ斜め45度なんて、私が憧れの人を見つめる時の角度じゃないの〜!
それでオヤヂをずっと見つめろと?!・・な〜んて思ってたんだけど(笑)少しずつ謎が浮かび上がって来ると、
もうオヤヂの背後どころか・・殆ど同化。・・ゞ( ̄∇ ̄;)
いつ、どうやって本当の事を明らかに?それともずっと内緒に?などと、かなり緊張感がありました。
少年によって家族を失ってしまったオリヴィエ(←オヤヂの名前^_^;)だけど、少年の方には、元々暖かい家庭などなかった様にも思えた。
それが犯罪の言い訳になるとは思わないが、お互いに一人ぼっち、でも生きていかねばならないんだよね・・。
二人の間が、縮まりそう・・でも突き放し・・と、立場や”距離”を解っているのに解りたくない、見えるのに見たくない・・
そんなオリヴィエの様子がとても苦しかった。もし自分だったら、彼の様に振舞う事は出来ないかも知れないな・・。
でも、少年が自分の罪の重さをどの程度の物だと捉えてるかは置いといても、復讐でそれを思い知らせるより、もっとお互いにとって
救われる道があるとしたら・・。いや、もっとお互いと被害者である息子が救われる道があるとしたら・・。
息子の魂は、父親に復讐と言う新たな罪を望んではいないだろうし・・。
私が見つめてきたオリヴィエの後姿は、そのまま彼を見守る息子の視線でもあったのかな・・?
そして、これから同じ様な視線を持つのは、この少年なのかもしれない。
人として、今を地道に一生懸命生きて行くこと、それが二人にとって一番救われる道なのかも・・?
オリヴィエ役のグルメは勿論だけど、少年もとても良かった。最初の目つきの異様さは印象的だった;;
それにしても「ロゼッタ」同様、今回もしっかり『揺れる』し『走る』、そして『唐突』!!!(笑) 【シネテリエ天神】

ムッシュ・カステラの恋
LE GOUT DES AUTRES (00・仏)
(監・脚)アニエス・ジャウイ (脚)ジャン・ピエール・バクリ
(主)ジャン・ピエール・バクリ アニエス・ジャウイ アンヌ・アルヴァロ アラン・シャバ ジェラール・ランヴァン クリスティアーヌ・ミレ
実直でいい人だが、芸術的センスも文化的教養もなく、どこかデリカシーに欠け、つい、周囲の人たちから浮いてしまうカステラの姿がとても可笑しく、
時にちょっぴり気の毒だったり・・で絶妙でした。そして、彼の恋と並行して描かれる、ボディガードとバーの女性マニーの恋も又、絶妙〜。
更に、クララの周囲の人たちや、カステラの妻の偽善的な勘違い女ぶりなど、どこを取っても絶妙な会話や見所が沢山で、とても面白かったです。
自分にとっての久々の大ヒット!なオトナのドラマでした。
誰でも、自分のテイストって物があると思うけど、「好きなタイプって何?」←これはマニーの言葉。
”物事を好き&嫌いで判断するのは、最終手段だから、それに至るまでを受け入れたり考えたりする事が大事”・・なんて、なにかの本で読んだ事を
思い出してしまった。いや、普段から気にはしてる事だけど、人間、なかなかそう素直&柔軟にはなれないもんだよね。
どうしても、勝手な先入観や色眼鏡で人を見たり、接したりしている事が多いと思う。
この作品の絶妙さって、そう言う個人個人のズレの面白さでもあるんだろうな。不協和音なんだけど、当事者は全くその事に気付いてない、みたいな所も。
クララに恋して、少しずつ自分の視野が広がっていき、気付かなかった事に気付き、自分は何なのか?と考えてしまうカステラ・・彼とは何の関係もないマニーが、
彼の肉体的な傷を介抱してやりながら、心の傷を気遣ってやるシーンがとても印象的でした。
それと、マニーと恋人の冗談な会話もね。すごく切ないんだけどさ。マニーが部屋から、訪ねてきそうで来ない恋人を眺めてるシーン、とてもイイ。音楽もね〜。
醜く汚く、てんでバラバラな世界であっても、世界は世界・・ほんの一瞬、大好きな人の姿を見つけただけでも、世界は変わるんだろうな。
・・そしてあのラスト(ハーモニー)がとっても粋で!ジ〜ンと感動してしまいました。
キャラは皆良かったけど、特にマニーは印象的だったな〜、とか思ったら、彼女とカステラ役の俳優さんはカップルで、しかもこの作品の監督&脚本家でした。
かなり年齢が離れてるような・・?う〜ん・・そのあたりも、なんて絶妙;しかし、ほんとにいい作品でした。もう一回見ようかな。(結局2回半見ました。)【ビデオ】

ムトゥ 踊るマハラジャ
MUTHU (95・インド)
_(T▽T)ノ彡☆
(監・脚)K.S.ラヴィクマール
(主)ラジニカーント ミーナ サラットバーブ ラーダー・ラヴィ
見る気全然しなかったんですがねー・・これ・・たまたま見たんですよ・・たまたまっ!そしたらもう、爆笑!爆笑!なんなんだぁー!これは!_(T▽T)ノ彡☆
今どき恥ずかしくなる様な勧善懲悪物語!唐突に始まる華麗なダンス!しかも、バックダンサーつき!
コテコテギャグが、濃い顔のオヤジ主人公にピッタシ!でも彼、インドでは超スターらしい! (≧∇≦)人(≧∇≦)【TV】

宗方姉妹
 (50・日本)
(監)小津安二郎 (脚)野田高梧 (原作)大仏次郎
(主)田中絹代 高峰秀子 山村聡 上原謙 笠智衆 高杉早苗 千石規子
「むなかたしまい」かと思ってたら「むねかたきょうだい」だそうで。
性格の違う姉妹の人生観(恋愛観)が軸になってるけど、この姉妹に、前半は妹に、後半は姉に(気持ちは解るが)あまり感情移入出来なかったし、
彼女らを囲む男性にも、みんな全然魅力(カッコいいとかそう言う意味ではないよ)を感じなかった。たまり場になる姉の店などはムードがあって
興味ひかれたり、色んなドッキリする試み・・女性からの求婚とか、女性へのビンタとか・・は印象的だったけど。
(雨のシーンもね・・昔の映画で雨のシーンがあると、何故だか、いきなりその時代が過去から現代にやってくるみたいな感覚におそわれて
私はちょっと構えてしまうのだ。)でも、なんだかどこにも気持ちが良くなるエピソードがないし、結局あんな風になるのも、救いようがなくて
気が重くなった。(まあこの辺は考え方次第だし、姉に共感する方が人間としてデキてるのかもしれませんが。)
姉が言う所の”新しいもの”の意味・・は、ちょっと考えさせられて心に残ったけれど、 その姉の、とある素早い(!)行動には面食らったりもしたし・・(-_-;)
・・誰にでも限りのある命・・その命を、美しくまっとうする事の難しさよ・・!
あの、言葉をはしょったり(「おあがりなさいよ」→「おあがんなさいよ」とか)突き放した様な言い方は、あの時代の特徴なのかな?
それとも単に方言(東京弁?)なだけ?博多弁も、モノによっては結構きつかったりするけど。(笑)
って、毎回このテの映画見ると、フシギ感いっぱい〜。それに、やっぱり笠智衆って・・・・・・以下略・・!ゞ( ̄∇ ̄;)
上原謙・・いつも椅子に座ってヒマそうだったなあ!・・口角上がってるし・・電池で動いてるんだろうか?(爆) 【BS】

村の秘密
WENN DU WUSSTEST, WIE SCHON ES HIER IST (15・オーストリア)
 
 
(監)アンドレアス・プロハスカ
(主)ゲアハート・リーブマン ジーモン・ハッツル イネス・ホンセル
あら、これTVMだったわ。 でもせっかくなんでちょっとだけ感想を。
素朴で善良なムックが時折気の毒になるくらい、と言うか、そう言う人の方が疲弊してしまう様な村社会って・・やっかいね・・。  【Amazon】


      

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